歌舞伎の舞台名所を歩く

  五十鈴川
『鞍馬獅子』



『鞍馬獅子』は、顔見世狂言の二幕目に出る顔見世舞踊の一つで、安永6(1777)年、江戸・市村座初演。この場についてです。

をどりの「鞍馬獅子」は、この五十鈴川のほとりが舞台、義経の愛人卿の君が狂気して、父の形見のなぎなたを持ち、さまよひ歩く時、たまたま太神楽に姿をやつした御厩の喜三太にめぐりあふという趣向である。

鞍馬といふ連想から、この場面を山にしてしまってゐるのが普通だが、元来、五十鈴川でをどるものとしなければ、第一、太神楽の意味が通じない。昔は、女主人公の名は静御前であった。
(戸板康二『芝居名所一幕見 諸国編』pp. 36-37)

五十鈴川は伊勢神宮・内宮の傍らを通って流れています。行ってみると、ここを流れるのにふさわしい清冽な流れで、参拝者はここでも手を清めます。











そして再び参道に戻って、正宮に向かいます。

   
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(2013年10月30日撮影)

 
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