歌舞伎の舞台名所を歩く 『近江のお兼』 |
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湖が出てくる歌舞伎芝居は、琵琶湖だけのようです。『近江源氏先陣館』(おうみげんじ せんじんやかた)「盛綱陣屋」の最後の場面、襖が取りはらわれると琵琶湖が見えます。 『八陣守護城』(はちじん しゅごのほんじょう)に「御座船」の場がありますが、これも琵琶湖に浮かぶ船という設定です。 また『近江のお兼』は近江八景になぞらえた八変化舞踊で、『近江のお兼』はその中の一役、独立して演じられます。初演は7代目市川団十郎(1791-1859)。 この女性、どんな人物だったのか事典を引いてみます。 |
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鎌倉時代の初め、近江国海津にいたという遊女で、大力無双であったと伝える。『古今著門集』に、物に驚き狂い走る馬の差縄を高下駄で踏み、これを止めたところ、その足駄は足首まで砂に埋まった。(中略)大の男が五、六人かかってもその怪力にはかなわなかった、との記述が見える。 (『日本架空伝承人名事典』平凡社, 1986) |
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ちなみに歌川国芳が浮世絵に描いています。 |
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「近江のお兼」の舞台背景には、近江八景「堅田落雁」で有名な浮御堂が描かれているので行ってみます。「浮御堂」の正式名は「海門山満月寺」、臨済宗のお寺です。JR湖西線「堅田」で下車、30分ほど歩いたでしょうか。琵琶湖に「浮いて」います |
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(2016年4月12日撮影) |
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