歌舞伎の舞台名所を歩く |
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『水天宮利生深川』 | |
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河竹黙阿弥作『水天宮利生深川』(すいてんぐう めぐみのふかがわ), 通称『筆屋幸兵衞』(ふでや こうべえ),略して『筆幸』(ふでこう)は、水天宮が舞台にはなりませんが、水天宮のご利益を利かせた芝居です。 士族の幸兵衛は、妻に死なれ二人の娘と赤子を抱え、筆を売ってほそぼそと生計をたてています。ある日金銭に恵まれましたが、強欲な金貸しに取り立てられてしまい、発狂してしまいます。そして水天宮に奉納の碇の額を持って深川に身を投げます。しかしこの額のご利益で助かり、狂気も直り、世間の温かい援助で立ち直るのでした。 |
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(2) |
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水天宮は東京メトロ半蔵門線「水天宮前」駅のすぐ近くにあります。 水天宮は、江戸鎮座200年記念事業として、新しい社殿が平成28(2016)年4月に完成しました。最新の耐震構造とのことで近代的な建物に一変しました。 しかし参道に並んでいた下町情緒に溢れる駄菓子屋さんや境内のお店などは無くなり、古社の趣は失われ、以前の社殿を懐かしむ声も多く聞きました。そこで以前に撮った写真も載せておきたいと思います。 |
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◆旧水天宮 |
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交差点の交番のすぐ先から参道にはこのような店がずらっと並んでいました。 石段のところから、鳥居と奥に社殿が見えました。 手水舎 安産祈願 絵馬 境内社 盆栽が展示され、出店もあり、甘酒を何度か飲みました。 |
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隅田川テラスの壁の水天宮 |
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◆新水天宮 |
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東京メトロ日比谷線「人形町」駅で下車、箱崎の方へ向かと最初の交差点が「水天宮前」、交番の上に社殿がそびえ立つように見えます。 この通りにはお店がずらっと並んでいたことを思い出します。 入口の石段は前と同じあたりで、やはり左へ 石段の左右に鎮座されているのは神さまでしょうか… 鳥居と狛犬 社殿と弁財天 弁財天は以前は社殿の右の方にあり、正月4日には三越主催の「日本橋七福神」で何度もお参りしました。この七福神巡りも来年2020年が最後、感慨深いものがあります。 境内社も新しくなりました。 真っすぐに下りる石段もあり、途中右の石段を下ると入ったところです。 降りて左へ行って角から建物を見ると、神社とはとても思えません。 |
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(3)舞台 |
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『水天宮』の初演は明治18年(1885年)千歳座。 幸兵衛狂気の場には清元「風狂川辺の芽柳」(カゼニクルウ カワベノメヤナギ) が用いられます。 この芝居は2度観ました。 昭和59(1984)年5月、歌舞伎座で幸兵衛は17代目中村勘三郎、清元志寿太夫が出演しました。 平成2(1990)年の正月、国立劇場で(第158回歌舞伎公演)12代目市川團十郎の幸兵衛、清元は前年に7代目を襲名した清元延寿太夫でした。 |
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(2019年5月) |
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