歌舞伎の舞台名所を歩く

  水野監物邸跡
『元禄忠臣蔵』


 (1)

真山青果作『元禄忠臣蔵』の「仙石屋敷」の一場面です。

ややありて、これも定紋の高張提灯を先に、三州岡崎五万石、水野監物忠之の家来、山田大右衛門、山ノ内九郎右衛門出て来りて、式台前に平伏する。

山田 水野監物家来にござります。今日のお預かり人、間瀬孫九郎、間(はざま)十次郎、神崎与五郎以下十人、御受取りのため罷り出でました。

鈴木 いや、下書(さげしょ)には十名とあるが、そのうち寺坂吉右衛門一人は、人数(にんず)の内からはずれておる。

水野 お預かり人は、間瀬孫九郎以下九人である。途中油断なきよう――。

山田 は。

 (『元禄忠臣蔵』下(岩波文庫, 1982)278頁)


(2)

赤穂浪士9名が預けられ、切腹した水野監物屋敷跡です。




JR「田町」で下車、駅前を左右に走る第一京阪通りを渡ると、慶応仲通り商店街があります。通りは突き当りを左に曲がりますが、右に小路があり、わずかに残る石垣が往時の屋敷を偲ばせます。












お読みいただきありがとうございました。

 「忠臣蔵を歩く」もどうぞご覧ください。

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(2018(平成30)年12月14日)
 
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