歌舞伎の舞台名所を歩く

 陽運寺 
(『東海道四谷怪談』)
 
 
地下鉄丸ノ内線「四谷三丁目」で下車、5分ほど徒いて、於岩稲荷田宮神社」を参拝し、同じ通りを進むと左手にお寺があります。



「於岩稲荷霊神」の文字が目に入ります。「霊神」とは初めて聞く言葉です。



日蓮宗、長照山陽運寺です。



門の中の立て看板に「四谷怪談 お岩さまゆかりの寺」と赤で書かれています。



門をくぐると、説明板があります。どのような縁で「お岩さまを祀る」ようになったかはここには書かれていませんが、後で分かります。



「手水舎」には「この水はお岩様縁の御霊水です 御手を清めて本堂よりご参拝ください ※この水は飲めません」とあります。



本堂の前にたちますと、「参拝の作法」の絵馬のような形をした板には「こころをこめて参拝しましょう 鰐口紐(わにぐちひも)を静かに叩き、手は叩かず、合掌一拝にてお参り下さい」とあります。「鰐口紐」というのを初めて知りました。その通りにします。



境内にある石碑です。



この右には、こんな説明板がたっています。



なるほど、このお寺の起源はそういうことですか。

本堂と向かい合うようにして「於岩稲荷霊神」があります。



ここにも「百度石」があり、その右には「水かけ福寿菩薩」、



そして一番奥に、「お岩さま縁の井戸」があり、「現在も御霊水として使われています」と記されています。



社務所で、三つ折りのきれいなパンフレットをいただきましたが、「山梨県、身延山久遠寺を総本山とする日蓮宗」のこのお寺について、最後にこう記されています。

「東海道四谷怪談で知られている、お岩様をお祀りしていることから『於岩稲荷』とも呼ばれており開運厄除けの寺として信仰を集めています。特に悪縁を除き、良縁を招く縁結びには多大なご利益があり、全国各地よりより参拝者が訪れます」

ぼくが訪れた時も、どこから来られた人のどのような法要か、祈願かは分かりませんが、大きな声のお経が聞こえてきました。途中に聞いたこともないような早口の読経もあり、それは見事なお声でありました。

時々お寺から漏れてくるのを聞いたことがありますが、寺院に参拝して、或いは通る時に、読経が聞けるのはなかなか良いものです。


最後に境内の案内図(陽運寺のパンフレットより)を。



①本堂 ②外宮福禄寿稲荷 ③心眼成院の石 ④水かけ福寿菩薩 ⑤お岩さま縁の井戸 ⑥外宮於岩稲荷 ⑦受付所

狭い境内に、これだけのものがあるのも珍しいと思います。

絵馬を忘れていました。 図柄は言うまでもありません。お読みいただいた方にも「開運」が訪れますように!


 


お読みいただきありがとうございました。

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(2018(平成30)年5月13日)
 
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